第五回 高校生和食料理コンテスト 結果発表

第五回 高校生和食料理コンテストは全国から多数の応募が集まりました。
ご参加いただいた皆様およびご協力いただいた皆様、誠にありがとうございました。

それぞれのこだわりや想いが感じられる力作が揃うなか
審査員により選考を行ったグランプリ、準グランプリほか、
Instagramのいいね獲得数で決定した人気賞などの各賞を発表いたします!


【応募テーマ】
「進化系おにぎり」 ~THE NEXT GENERATION “ONIGIRI”~


グランプリ

清水 愛子 さん (藤ノ花女子高等学校)
「まるごとみかん」



【コメント】
「日本のお米消費の減少」は米屋にとって悩ましいテーマです。その理由の一つに「消費者の
お米への関心が薄れてきている」があります。ところが清水さんの作品はそういった論点を
吹き飛ばしてしまうほど。「え?!これ、お米なの??」と思わず手を伸ばす…それぐらい
破壊力のある、斬新な作品です。出来栄えは商品化してもおかしくないレベル。みかんの
ように卓上での「定位置」を確保すれば…お米消費拡大に寄与するでしょう。
(審査員:有限会社 小池精米店 五ツ星お米マイスター 小池 理雄 氏)

いろいろな形のおにぎりを見てきましたが、「まるごとみかん」に進化させるという発想が
とても斬新で、その造形美や完成度の高さに驚きました。特に葉の部分や、皮になる薄焼き
玉子づくりに苦労されたのではないでしょうか。一口頬張ればミカンの美味しさが口いっぱい
に広がることが想像できます。郷土の特産物である三ケ日みかんをおにぎりに進化させると
いう郷土愛に溢れた作品に、審査員一同、脱帽しました。おめでとうございます。
(審査員:東京すし和食調理専門学校 学校長 渡辺 勝)


準グランプリ

松田 小鈴 さん (福井県立三国高等学校)
「弟に捧げるおにぎり」



【コメント】
『手軽で食べやすい』、これが私たちが持っている「おにぎり」へのイメージだと思います。
その点で考えるとこの作品には、1串におにぎりとおかずが一緒に刺さっており、その条件を
満たしていると同時に、今までにない「進化した」提供方法だと感じました。また、食べ手の
ことを考え作られていることと、その食べ手である弟さんが楽しく美味しそうに食べている
姿が想像でき、とても微笑ましい、愛情にあふれた作品だと思いました。
(審査員:東京すし和食調理専門学校 長谷川 哲也)

おにぎりを串に刺すと言う発想が新しいと思います。何よりも見た目のかわいらしさ、3歳の
弟さんをかわいがっていらっしゃるのが伝わってきます。小さなお子さんが好きそうな物を
中心に食材を選び、なおかつ栄養のバランスを考え、更に持ちやすいように大き目の串に刺して
食べやすいように工夫をしている所にも感心しました。兄弟愛にあふれた心温まるおにぎり
だと思います。
(審査員:東京すし和食調理専門学校 菊地 和久)


学校賞

高橋 ゆら さん(桐生第一高等学校)
「4種の旬味」



【コメント】
評価のポイントは「季節感と彩」です。現在のおにぎりは具材を中に入れたり少しだけ中の具が
わかるようにのせるものが主流です。しかしこのおにぎりはご飯の表面に具材をちりばめること
により季節感や彩を演出し、食べる楽しみまでも演出していると感じました。
「見た目」も美しく、食欲もそそる、すばらしい作品に仕上がっていると思います。
(審査員:東京すし和食調理専門学校 長谷川 哲也)


学校賞

竹原 悠眞 さん (福知山淑徳高等学校)
「スイーツおにぎり!おはぎ天!みたらし餡アイス添え!! 」



【コメント】
おにぎりというと、甘くないものをイメージしますが、同じような形態で日本にはおはぎがあり
ます。このおはぎ天は、さらに「揚げる」という手法を加えて、より新しさを打ち出したように
思えます。個人的には、冷めても美味しいかどうかを味わってみたいところです。
(審査員:一般社団法人おにぎり協会 代表理事 中村 祐介 氏)


学校賞

谷口 絢芽 さん (福知山淑徳高等学校)
「愛スルおむすび」



【コメント】
おにぎりは具をお米で包み、ワンハンドで食べるものです。この作品は、具とお米の組み合わせ、
そしてワンハンドで食べるというおにぎりの基本はそのままに、これまでとは違う味わい、見た目、
食べ方を提示した点が評価できます。形状的におにぎりには入れづらい具材も取り込めそうで、
展開性があります。
(審査員:一般社団法人おにぎり協会 代表理事 中村 祐介 氏)


企業賞【にんべん賞】

朝日 実緒 さん (宮城県農業高等学校)
「紅緑の鮭天キューブ」



■株式会社にんべん https://www.ninben.co.jp/

【コメント】
紅生姜の赤、小松菜の緑と色味を活かし、また料理としても完成度がとても高く選出させて
いただきました。おもわず写真を撮りたくなるような配色の良さもあり、実食した際にも
飽きないように創意工夫を重ねている点が大変良かったです。
(審査:株式会社にんべん)


企業賞【奥井海生堂賞】

西村 咲月 さん (修文女子高等学校)
「おにぎりで迎える2022年」



■株式会社 奥井海生堂 https://www.konbu.co.jp/

【コメント】
難しい干支の形や数字の形をうまく作り上げました。来年の干支の寅を中心に、十二支全ての
それぞれの特長を可愛らしく細かく表現されていて、お正月の賑やかさが伝わってきます。
また家族の干支を探しながら食べ進むと和やかな団らんになりそうで、食の本質、みんなで
楽しく食事をという、楽しいおにぎりになりました。
(審査:株式会社 奥井海生堂)


企業賞【丸山海苔店賞】

渡辺 航大 さん (福知山淑徳高等学校)
「だし巻きで巻いちゃってスティックにしちゃってディップで食う!!!」



■株式会社丸山海苔店 https://www.maruyamanori.com/

【コメント】
出し巻きでおにぎりを巻いたこと、また、タレにディップして食べるなど新しい提案だと思い
ました。また、食べ比べが出来ることや、家庭でも本格的な新しいおにぎりを楽しめるなど、
食べる方をしっかりとイメージしながら作成したという点が伝わってくる作品。見栄えもよく、
単純に美味しそうで一番食べてみたいと思わせてくれる作品でした。
(審査:株式会社丸山海苔店)


企業賞【小池精米店賞】

淵上 紘明 さん (都城東高等学校)
「おにぎリング」



■有限会社 小池精米店 https://komeya.biz/

【コメント】
見た目がきれいで、新しい味に出会えそうなワクワク感を感じます。色取りも工夫してあり、
食べる人の気持ちに寄り添った素敵な作品ですね。外国人からの受けも良いと思います。
お米の消費拡大には外国人へのPRも大事だと思っていますが、外国人に日本のお米の美味しさを
知ってもらうために活用できるのではと思いました。
(審査:有限会社 小池精米店)


人気賞

阿部 秀飛 さん (仙台大学附属明成高等学校)
「太陽系おにぎり」
(Instagram いいね数:1686件)



入賞

名嘉眞 愛授 さん (沖縄県立美里高等学校)
「日韓スティック」

水谷 楓 さん (岡山県立総社高等学校 )
「楽しいピクニック」

柳谷 はなこ さん (静岡県立藤枝北高等学校)
「紫陽花おにぎり」

土肥 あかり さん (広島県立西条農業高等学校)
「まんまるたこ焼き風おにぎり」

鈴木 彩羅 さん (桐生第一高等学校)
「ボリューム満点ごちそうおにぎり」

星野 愛季 さん (桐生第一高等学校)
「ONIGIRIシャインマスカット」

阿部 葵 さん (宮城県水産高等学校)
「森のくまとひよこたち」

山内 麗奈 さん (宮城県水産高等学校)
「ピザーライス」

津村 和心美 さん (岡山県立津山東高等学校)
「はりねずみの秋の休日」

小見山 武士 さん (東京都立第一商業高等学校)
「オニギリータ」

藏原 雅 さん (熊本県立八代農業高等学校)
「おにぎりエビ天ドッグ」

田中 琴羽 さん (熊本県立八代農業高等学校)
「栗キンパおにぎり」

鞍掛 心優 さん (武蔵野東高等専修学校)
「ケーキのおにぎり」

仁子 蒼太 さん (岡山県立高梁城南高等学校)
「ばら寿司おにぎり」

白土 すみれ さん (第一学院高等学校 湘南藤沢キャンパス)
「禍々しいおにぎり」

阪井 理桜 さん (下北沢成徳高等学校)
「ミニオムライスバー」

平林 愛菜 さん (松本第一高等学校)
「~和み~」

丸山 楓佳 さん (宇都宮短期大学附属高等学校)
「おやま和牛稲荷キンパ」

木本 萌笑 さん (神奈川県立城山高等学校)
「おうちでたべる 運動会おにぎり!」

小西 智香 さん (城星学園高等学校)
「ソースで食べる新感覚おにぎり」

小林 愛実 さん (愛知県立三谷水産高等学校)
「満足ハンバーグ」

平野 百々花 さん (立花学園高等学校)
「大豆ミートで作る唐揚げおにぎり~HALLOWEEN SPECIAL~」

大湖 葵 さん (東京都立赤羽北桜高等学校)
「ふたごぶたの桜餅風」

原田 菜々美 さん (岡山県立津山東高等学校)
「カップケーキおにぎり」

山口 彩花 さん (岡山県立津山東高等学校)
「オムライスと思ったら親子丼だった件」

正辻 香晴 さん (岡山県立津山東高等学校)
「まるでシュウマイ!?包みおにぎり!」

三宅 莉乃 さん (岡山県立津山東高等学校)
「和風ハンバーガーおにぎり」

今井 ルナ さん (岡山県立津山東高等学校)
「おばけの世界へようこそ!」

奥山 拓海 さん (大牟田高等学校)
「マンガ肉風おにぎり」

山中 亜莉紗 さん (埼玉県立新座総合技術高等学校)
「たこ焼きにぎり」

小清水 由衣 さん (立花学園高等学校)
「私の香ばしおにぎり」

和泉 舞花 さん (慶誠高等学校)
「カレードリア風おにぎり」

髙宮 海斗 さん (北海道三笠高等学校)
「家族で楽しむ 鶏醤(けいしょう)親子おにぎり」

荻野 遥花 さん (福知山淑徳高等学校)
「焼きおむ6Pタルト」

桒原 奈菜美 さん (東京都立板橋高等学校)
「Happy Halloween!!」

泉澤 那菜 さん (綾羽高等学校)
「日本の四季」

池田 愛梨 さん (佐野清澄高等学校)
「櫻打掛」

相原 芽依 さん (岡山県立総社高等学校)
「'和'っと驚くプレゼントボックス」

萩原 彩貴 さん (松本第一高等学校)
「ほぼ野菜!!」

中村 勇義 さん (埼玉県立新座総合技術高等学校)
「生春巻き風スティックおにぎり~酢飯仕立て~」

※受賞者名の掲載は順不同です。


コンテスト総評


一般社団法人おにぎり協会 中村 祐介 氏

今回、進化形おにぎりの応募作品を拝見し、おにぎりの可能性は無限にあることをあらためて
感じました。おにぎりは、日本人のライフスタイルにあわせて変化をし続けてきた料理です。
古くは乾燥させて持ち歩かれていたこともあります。家でつくられる内食から、コンビニエンス
ストアの台頭で買う中食・外食へとマーケットも拡大。SNSの普及でここ最近にいたっては、
おにぎらず、パッカンおにぎり、ごちそう系おにぎり、スティックおにぎりなど変化に勢いが
ついてきました。その上で「まだこれだけのアイデアがあるのか」と、驚かされております。
皆さんの創意工夫が日本のおにぎりを通じた食文化をより豊かにしていくと感じています。


学校長からのごあいさつ


東京すし和食調理専門学校 学校長 渡辺 勝

『第5回高校生和食料理コンテスト』にたくさんのご応募ありがとうございました。
今回のテーマである「進化系おにぎり」コンテストには、北海道から沖縄まで全国から400件を
超える応募をいただきました。どの作品もとても美しく、とても良く考えられていて、応募して
くれた高校生の皆さんの発想の豊かさに驚きの連続でした。また、オンライン投票には予想を
超える反響をいただき、今回の調理作品のレベルの高さが全国の皆さんにもしっかり伝わった
ようです。すしや和食は「高級料理」と思われがちですが、私たちの身近なところにもたくさん
の和食があります。これを機会にぜひ「和食の魅力」を再発見していただけたら幸いです。
和食を楽しみながら、健康で美味しい毎日を楽しみましょう!
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